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どうしてメインテナンスが必要?

生きていくために必要なお口の機能

「食べる」という、人が生きていくための基本的な機能は、歯や歯肉をはじめとするお口の健康があってこそ保たれるものです。 さらに「よくかめること」は、日常活動、全身的な健康、心の健康にも重要なため、歯単体の話ではなく、咀嚼(そしゃく)する機能を維持することが重要視されています。単に健康な歯をめざすのではなく、お口の機能を維持させるために健康な口腔(こうくう)や、全身的・精神的にも良好な真の健康を目指したいものです。
しかし、そのお口の健康を脅かすむし歯や歯周病は、現在、非常に罹患(りかん)率の高い病気です。また、歯周病などの原因となる細菌は、心疾患や糖尿病などといった全身的な病気にも密接にかかわることなども分かってきており、お口の健康を保つことが、人間の生命、生活の質の維持と向上にもつながります。

生涯にわたってお口の健康を維持するためには、乳児期から高齢期まで、全てのライフステージにおける継続的な健康管理が大切です。
むし歯や歯周病の発症や進行には、お口のケアのあり方や生活習慣が大きく関与しています。どちらも目に見えないところで進行していくため、生活習慣や家庭での日常的なケアに加え、定期的に歯科医院を受診してプロの手によるチェックとケア、すなわちメインテナンスが非常に重要になります。

永久歯の抜歯原因

※財団法人8020 推進財団:永久歯の抜歯原因調査報告書;2005.3
※吉武裕:高齢者の体力と口や歯の関係, 口腔と全身の健康との関係II; 財団法人8020 推進財団,東京

歯科医院で受ける『メインテナンス』と『定期検診』は違うもの?

一般に『検診』とは、病気にかかっているかどうかを調べるために受診し、診察や検査を受けることをいいます。
検診では、歯や歯肉の病気をみつけるだけでなく、むし歯や歯周病のなりやすさを調べることもできます。今、発病していなくても、これから病気になるリスクが高い部分やその原因などを基にセルフケアのアドバイスを受けたり、プロフェッショナルケアにてリスクを下げる処置を受けることができます。

『メインテナンス』は、治療により治癒した状態をより長期間維持し再発しないことを目的に、診察や検査の他、歯科衛生士による専門的なケア(プロフェッショナルケア)やブラッシング(セルフケア)の確認を定期的に行なうことをいいます。

つまり、『メインテナンス』は治療後の状態を維持するために、『定期検診』は病気をみつけるとともに、発病しないための専門家による積極的な予防のためのシステムと位置づけている歯科医院が多いようです。
本ホームページでは、診察等によるチェックと積極的な予防処置も含む『定期検診』も『メインテナンス』と表記しています。

この他に、歯周病治療の後、治癒には至らなかったものの安定した病状を維持するために行なわれる定期的な受診を『サポーティブペリオドンタルセラピー』といいます。
『メインテナンス』は治癒した状態を維持するために、セルフケアのチェックや専門家によるプロフェッショナルケアなど、予防的な介入であるのに対し、『サポーティブペリオドンタルセラピー』は安定した状態を維持するために、治療的な介入を行なうという違いがあります。